『TAROの母と子』

1999年1月6日~4月4日

岡本太郎 ─ 母、誰でも岡本かの子を思い浮べるだろう。実際、芸術家・岡本太郎の形成にとって、母・かの子の存在は大きい。激しくて、純粋で、ひたむき。あまりにも良く似た親子である。
「母と子」と題する数々の絵は、かの子を意識して描いているのではないが、ここに見られる二人の人間像の激しい緊張関係、強烈ないのちの引っぱりあいは、やはり彼の全存在で受けとめた「母」、根源的な女人像の凄みを示しているように思われる。