『遊ぶ字2』

2003年1月5日~3月31日

真白な紙の上に、黒々と線を走らせる。そこになまなましく人間の生命感が躍動する。原始のエネルギーは混沌の発する力だ。
「書」には、絵を描くのとはまた違った喜びがある。だから私はよく筆を持つ。絵だか字だかわからないような字が、踊り出る。
象形文字である以上、意味があるに違いない。だが普通常識で考えているような、符号として限定された、約束ごとの意味ではない。瞬間的な衝動によって、ひらめき出る、内容と形との直結。
この宇宙・万象にみちみちたエネルギーがはしる線の生動とともに根源的に解放され、また凝結するのだ。